この記事では、TOEICPart5の攻略方法を徹底的に解説していきます!
Part5を攻略することは、高得点を取るために必須ですので、しっかり対策しましょう。
まずは「どんな問題が出題されて、何が問われるのか」を正しく知ることが大切です。
そのため、最初に「Part5の問題傾向・問題分析」について解説していきます。
そのあとに、「具体的な解き進め方」と、「勉強法・対策」を解説します。
「先に勉強法や教材を知りたい!」と思われるかもしれませんが、ぜひ最初から読み進めていただきたいと思います。
TOEICPart5の問題傾向
よく、TOEICのPart5は文法問題だと言われますが、それはよくある誤解。
純粋な文法問題は実は少数派だったりします。
【出題内訳】
語彙問題・・・・・・・・・44%
品詞問題・・・・・・・・・30%
接続詞問題・前置詞問題・・15%
文法問題(中学レベル)・・10%
その他・・・・・・・・・・1%
これを見ていただくとわかるように、基本的には、語彙問題と品詞問題、次いで接続詞問題・前置詞問題が出題されます。
実はPart5は半分が語彙問題です。
文法は間接的に問われることはあっても、直接問われることはあまりありません。
また、高校レベルの難解な英文法もほとんど出題されません。
点数を効率よく上げるには、どんな問題かでるのかを正しく知って、正しい対策を行うことが大切です。
まずはこの出題傾向をしっかり把握しておきましょう。
・中学校レベルの英文法問題が出題されたとき
・品詞問題を解くにあたって文構造を把握しなくてはいけないとき
・文の意味を把握するために文法の知識が必要なとき
くらいです。
次に、頻出の語彙問題・品詞問題・接続詞問題・前置詞問題がどのように問われるのかを具体的に見ていきましょう。
Part5の問題分析
では、先程紹介した、TOEICのPart5で頻出の、品詞問題・語彙問題・接続詞・前置詞問題それぞれを分けて解説していきます。
品詞問題
品詞問題では、空欄に入る正しい品詞はどれかを聞かれる問題です。
【例題】
His eyes were a little —– .
(A)moist(形容詞)
(B)moisten(動詞)
(C)moistly(副詞)
(答えは形容詞のmoist)
品詞はそれぞれ、使い分けのルールがあります。
例えばこのようなルールです。
・助動詞のあとは、動詞の原型がくる
・文が完全に終わった後に、付け足しのような形で最後に空欄があるならば副詞
そのルールに則っている品詞はどれかが問われる問題です。
あまり大学入試等では見ないタイプの問題ですが、TOEICではおよそ10題近く出題されます。(回によって多少の上下はあります)
品詞の使い分けのルールを知っていなくては解くことができません。
一方で、文の意味や選択肢の意味はあまり理解しなくても解くことができます。
例:(A) remove(動詞) (B) removable(形容詞) (C) removability(名詞) (D) remover(名詞)
語彙問題
語彙問題は、文に合った意味の選択肢を選ぶ問題です。
【例題】
The work shifts are eight hours long and —— a 30 minite break.
(A)include(含む)
(B)prepare(準備する)
(C)suitable(適している)
(D)assisted(助けるという動詞の過去分詞)
答え:(A)(訳:勤務シフトは8時間で、30分の休憩を含みます)
語彙問題を解くために必要なのは、文と選択肢の意味を掴む力です。
文と選択肢の意味を理解するためには、単語や熟語の力を鍛えることが重要です。
(※具体的な勉強方法は記事最後で解説します)
文の意味を理解するには、多少の文法の力も必要なのですが、TOEICでは基本的に中学校レベルの英文法がわかっていれば十分です。
例:(A)senseless (B)responsible (C)fortunate (D)compact
前置詞問題・接続詞問題
前置詞問題は、2種類の問題があります。
- 熟語やコロケーションから解く問題
- 文脈から選ぶ問題
の2つです。
前置詞問題その1:熟語やコロケーション
前置詞問題のその1は、熟語やコロケーションから解く問題です。
「コロケーション」とは単語同士の相性や定番の言い回しのことです。
- “locate “には”on”が相性がいいというコロケーション
- ”put on”という熟語で「着る」という意味になるという熟語
このような知識が必要とされる問題です。
単語同士の相性や、熟語をいかに覚えているかがカギになります。
前置詞問題その2:文脈から選ぶ
前置詞問題のその2は、文脈から選ぶ問題です。
文脈によって使えるか使えないかが決まる前置詞が出てきます。
【例題】
Autumn comes —— Winter.
(A) before
(B) after
(C) along
答え:(A)before(訳:秋は冬より前に来る。)
この例文には、beforeの部分に、after(~より後に)や、along(~に沿って)という前置詞を入れることができません。
文の意味に合わないからです。
このタイプの前置詞問題を解くために必要な知識は、「文の意味を理解するための知識」と「前置詞の意味」です。
接続詞問題
接続詞問題は、文脈に沿った接続詞を選ぶ問題です。
必要なのは、文の意味を理解することと、接続詞の意味を理解することです。
解き方は、先程紹介した「文脈から解く前置詞問題」と変わりません。
接続詞と前置詞のミックス問題
ここまで紹介してきた、「前置詞問題」と「接続詞問題」はよくミックスされて出題されます。
【例題】
This store will close three hours earlier —— usual next Tuesday.
(A) but(接続詞:しかし)
(B) than(接続詞/前置詞:~よりも)
(C) when (接続詞:~するとき)
(D) along(前置詞:~に沿って)
(※thanは接続詞としても前置詞としても使うことができる。)
- 接続詞はそのあとに、主語と動詞が来ます。
- 前置詞は、主語と動詞をそのあとに置くことはできません。
この問題では空欄のあとに、主語と動詞は続いていないので、接続詞は全部×です。
前置詞に答えを絞って、文脈に合う、”(C) than”が答えだという事がわかります。
このようなミックス問題では、文の意味と、選択肢の語の意味を知っていることのほかに、どれが前置詞でどれが接続詞なのかを知っておく必要があります。
中学レベルの文法問題
中学レベルの文法問題はおよそ1割しか出題されないので、あまり対策する必要はないですが、一応説明しておきます。
この文法問題は基本的に、時制問題、格問題、関係代名詞問題の3つです。
時制問題は、現在形・現在進行形・過去形・過去分詞など、時制が違う動詞が選択肢に並びます。
格問題は、he his him his のように、格が違う単語が選択肢に並びます。
関係代名詞は、who whose which what thatなど関係代名詞が選択肢に入ります。
中学校レベルの英文法問題は1割程度しか出題されないので、頭の片隅にとどめておくくらいで結構です。
Part5の解き進め方
では、TOEICPart5の解き進め方について解説してきます。
タイムスケジュール
Part5にかけることができる時間は、およそ10分です。
パート5は全30問ですので、一問当たり平均では20秒ほどで解き進めていくということになります。
とはいっても、すべての問題が20秒ほどで解けるような簡単な問題ではありません。
なので、20秒というのはあくまで目安です。「20秒以内ですぐに解いてしまう問題」と、「20秒以上かけて解く問題」を分けて解いていく必要があります。
では、20秒以内で解く問題と、時間をかけて解く問題をどのように区別すればいいのかについて説明していきます。
Part5の問題の区別
Part5の問題は以下のように区別することができます。
・「品詞問題」などの文の意味が分からなくても解ける問題→20秒以下で解く
・文の意味が分からないと解けない問題→時間をかけて解く
「品詞問題」などの文の意味がわからなくても解ける問題は20秒以下で解いていきます。
一方で、語彙問題や接続詞問題・前置詞問題などの、文の意味が分からないと解くことができない問題は、ある程度時間をかけて解く必要があります。
「文の形に合う」品詞を選ぶためには品詞のルールを理解していなくてはいけませんが、そのルールは文の意味に左右されないので、文の意味が分からなくても解くことができるのです。
この問題の区別をするためには、問題に差し掛かる時にすぐに解き始めるのではなく、先に選択肢を見て問題の種類を確認する必要があります。
選択肢を見れば、どの種類の問題なのかはすぐにわかります。
そうすると、解答のヒントになる部分が見つけやすくなり、解きやすくなるという効果もあります
Part5の解く手順
では、TOEICPart5の問題の解く手順を解説していきます。
文意がわからなくても解ける問題と、文意がわからないと解けない問題の区別しようという話をしましたが、それぞれをどのような手順で解いていけばいいのでしょうか?
文意を理解しなくても解ける問題(品詞問題)
文意を理解しなくても解ける問題では、空欄の位置を最初に確認します。
空欄の位置によって、入ることができる品詞と入ることができない品詞はある程度判断することができます。
空欄の位置だけで判断がつかないならば、文の修飾関係を追ってみていきます。
どの語がどの語を修飾しているのか、主語はどこか動詞はどこか、などです。
それができれば正答に到達することができます。
例えば、同じ名詞の”painter”と”painting”が選択肢にあって、文の意味でどっちが正答なのかを選ぶ問題です。
この問題では品詞問題なのにも関わらず、文意も把握する必要があります。選択肢に同じ品詞の単語がある場合は注意です。
通常は品詞問題では文意を把握する必要はありません。
文意を理解しないと解けない問題
文意を理解しないと解けない問題では、文全体を先に読みましょう。
空欄に入りそうな意味を思い浮かべながら、文全体を最後まで読み選択肢を吟味します。
必要な知識は、文全体の意味や選択肢の意味を理解するために必要な語彙力です。
問題がわからなかったとき
Part5はリーディングの75分間の内、たった10分しか使わないパートです。
ですので、Part5ではわからない問題があったとしても、どんどん次に進んでいく必要があります。
悩んでいると、Part6・7のための時間が無くなってしまうからです。
幸い、Part5は消去法で選択肢を絞りやすいですから、絞った中から勘でマークしていくという勇気と決断力は絶対に必要になってきます。
600点を目標にするなら、半分の15問ほどを正答し、残りの半分を選択肢を絞って正答率を挙げれば十分です。
しっかり理解して完答するのは、高得点取得者でも半分~2/3くらいなので、全問完全に正答しようと思う必要はありません。
勉強のポイント
TOEICPart5の勉強のポイントは、「問題種類ごとの解き方を覚えること」と「語彙を身に着けること」です。
この2つのポイントを重視しながら勉強することが、高得点取得のために大切なことです。
2つ勉強のポイントについて詳しく見ていきましょう。おすすめ教材も紹介します。
問題種類ごとの解き方を覚える
Part5の勉強ポイントの1つ目は、「問題種類ごとの解き方を覚える」ことです。
Part5は、
・選択肢を見ればすぐに問題の種類がわかる
・問題の種類ごとに解き方が変わる
という特徴があることは、これまでの解説でわかっていただけたと思います。
なので、問題の種類ごとの解き方を身に着けていく必要があります。
したがってPart5では、問題種類別の解き方を体系的に学習できるような教材を選ぶことが大切です。
様々なタイプの問題をバラバラに解いていると、問題種類ごとの必要な知識や解き方を身に着けるまでに時間がかかってしまいます。
その点から見て、一番おススメできる教材はスタディサプリのTOEIC対策コースです。
問題種類ごとに解き方の講義があり、特に品詞問題の講義が手厚いので、体系的な解き方を身に着けるにはとても良い教材です。
種類ごとの問題演習もあるので、実戦的な力もつきます。
スタディサプリ ENGLISH
1週間無料お試し期間でPart5の講義は全部見きることができます。
語彙を身に着ける
Part5の勉強ポイント2つ目は、「語彙を身に着ける」ことです。
3割ほど出題される品詞問題を除けば、およそ7割の問題は「文意を掴めないと解けない」問題です。
ですので、文意を掴むための語彙力を徹底的に身に着けていくことが必要です。
また、その際に必要なのは、「英語を見た時にすぐに意味を理解することができる力」です。
Part5に限らずTOEICでは、書き取り問題や日本語訳が求められる問題はないので、TOEICで求められる語彙力というのは、「英語を見てすぐに意味が分かる力」しかありません。
詳しくは下記記事で解説しているのでよかったら見てみてください。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://rakutoeic.com/zenpan/tanngo]
先ほど、おすすめの教材としてスタディサプリTOEICを紹介しましたが、スタディサプリTOEICでは語彙問題の講義が少ないという欠点もあります。
語彙問題は講義形式で解説しにくいので仕方がないのですが、語彙問題をスタディサプリTOEICだけで対策するのはちょっとキツイです。
なので語彙問題だけは、単語帳などを使っておくのがおすすめです。
単語帳は、自分に合ったものを選ぶことが大切なので、書店などで実際に見て買うのが良いと思います。
個人的なおススメは金のフレーズという単語帳です。ご参考までに。
ここまで、TOEICPart5の解説を行ってきましたが、いかがだったでしょうか?
Part5は解く時間が短い割には30問もある、とても重要なパートなので、しっかり対策しましょう!
このサイトでは、様々なTOEICの攻略記事を掲載していますので、よかったら他の記事も見てみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!